忘れないための2020秋アニメ
※本記事ではネタバレを多分に含みます。また、本記事は個人的な趣味趣向にもとづいて書いています。異論反論疑問はコメント欄へどうぞ。
基本的に上のものほど面白く、下に行くほど面白くないです。
個人的な尺度であることは重々承知を。
- 魔女の旅々
- ひぐらしのなく頃に
- 呪術廻戦
- トニカクカワイイ
- ご注文はうさぎですか?BLOOM
- ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
- ドラゴンクエスト ダイの大冒険
- 安達としまむら
- おちこぼれフルーツタルト
- 魔王城でおやすみ
- 神様になった日
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ
- 魔法科高校の劣等生 来訪者編
- 無能なナナ
- おそ松さん 第3期
- くまクマ熊ベアー
- まえせつ!
- 神達に拾われた男
- 100万の命の上に俺は立っている
- ・最後に
魔女の旅々
好き。
魔女イレイナが様々な国を訪れ、そこでの話が基本的に各話単発で展開される。
しかし、全体はキャラを通してつながっていて、キャラは使い捨てにされることはない。
むしろどのキャラも個性的で魅力的。
各話単発であるがゆえに、ダークな雰囲気な話も多く、それが若干人を選ぶかも。
9話はその筆頭だが、私は9話が1番好きだった。
その背景としては、主人公は優秀であっても、万能ではなく、自分に対処できない危険からは逃げろという母の教えにもとづいて行動する、ということがある。
また、これらを支える描写は丁寧で示唆的、3話でメイドのニノと同じ部屋から出てきた家の主人、9話でエステルをうなじの形で判断するセレナの父親など。
さらに作画は安定していて、特に魔法の作画には気合いが入っている。
演出も素敵で、杖の取り出し方ひとつ取っても素敵だ。
べた褒めですけど、3話か4話まで見て、面白くなければ切ってもいいと思う。
2期が示唆された形で終わったのでぜひ期待したい。
ひぐらしのなく頃に
おもしれえ。
多くを語ると致命的なので、簡単に言うと、のんのんびよりみたいなアニメです。
旧作を見たことがある人は絶対に見るべきだし、見たことない人は旧作から見るべき。
しかも何が恐ろしいって、今期がピークではないということ。
今期が問題提起であるとすれば、解決編が来期以降にある。
ばらまかれた伏線、謎の数々が回収されるのが本当に楽しみ。
個人的には8話の梨花ちゃんが臭でしたね。
呪術廻戦
ジャンプ連載中の作品。
呪いと呼ばれる悪霊のようなものを祓う呪術師として、自らも呪いをその身のうちに取り込んだ主人公虎杖が、呪いを祓うべく戦うダークファンタジー。
まじで面白い。
ネクスト鬼滅。
スタッフの作品への理解が深く、1クールで非常によくまとまっている。
補完としてのアニオリが複数見られるが、作者が関わっているらしく違和感ない。
作画も安定していて、特に戦闘シーンの作画には気合いが入っている。
五条先生あまりにもかっこいい。
トニカクカワイイ
「ハヤテのごとく!」の作者さんの作品で、サンデー連載中。
主人公ナサ君とヒロイン司さんの結婚生活を描く。
結婚したくなりました。まじで。
雰囲気や言葉選びが秀逸。
また、2人の関係性が結婚から始まるので、そこからどう関係性を深めていくかを見るのが楽しい。
ヒロインのcv鬼頭明里の低めの声もキャラにあっていて非常に良かった。
終盤11話あたりで作画怪しかったけど、そこまで作画重要なアニメではないので気にならない。
最後に刺さった台詞置いときます。
「広い家に住めば誇らしい気持ちになるだろうし、狭ければいつも君の体温を感じられる。古ければ不便さを共有できるし、新しければ思い出が傷となり刻まれていく。
どんな家に住んだって、きっと何か問題はおこって、きっと気に入るところもある。「住めば都」だからね。
でもだからこそ、なんでもいいの。きっとあなたのいる場所が、私の還る場所だから…」
「愛が証明されたから結婚するんじゃない。愛を証明するために…結婚したんだ。」
とにかくよかった。
ご注文はうさぎですか?BLOOM
ごちうさ。
1期2期あんまハマらなかったけど、3期は良かった。
ギャグが小気味良くて、1話から結構引き込まれた。
また、変わらない日常の中にもチマメ隊やリゼの進学が描かれ、特にチマメ隊が別々の高校を志望した際にはその関係性に変化が起きないかドキドキした。
メグちゃんの声が癖になってめっちゃいい。
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
クオリティの鬼。
クオリティ面では今期ずばぬけて1位だと思う。
ダンスパートが各キャラ少なくとも1度は用意されていて、CGは手書きと見間違えるほど。
演出も神で、11話の右折禁止、非常口の演出はすげえよく作りこまれてるなと思った。
13話で非常によくまとまってると思う。
ただどうしてもまとまりすぎて、先が見えてしまったのが個人的にはマイナス。
悪く言えばテンプレ。
結局今までのラブライブのように、廃校or廃部→キャラの紹介・掘り下げ→シリアス→ライブやって大団円ハッピーエンド、みたいな。
それがいいとこでもあるんですけどね。
この子好き。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険
魔王ハドラーが勇者に倒されて十数年後、復活した魔王を倒すための勇者ダイの冒険を描く。
ドラクエ知らない人でも本編とのかかわりがないので楽しめると思う。
子供向けなのかなと思ったらCG使ってギュンギュン動くし、戦闘シーンの作画がめちゃめちゃかっこよい。
どのキャラも魅力的で、それは主人公サイドだけでなく敵も含めて。
クロコダインという敵キャラが主人公の力量を認めて、後々主人公のピンチに助けに来る展開すこすこでした。
1月以降もやるらしく、楽しみ。
安達としまむら
安達としまむらという2人の少女の心の動き、関係の変化を見るアニメ。
正直最初は苦手でした。
アニメにおける百合表現には、恋愛感情を伴った「本質的百合」ときらら系にしばしば見られる恋愛感情を伴わない「疑似的百合」の2種類が存在すると思うんですが、
私は前者が苦手で、このアニメもそうなのかなあと思って最初見てました。
でも、このアニメではそれが表層に現れているだけで、その根底にある安達としまむらの関係性の変化にこそ注視するべきだと、途中で気づいた。
また、それは安達の一方的なものではなく、しまむらから安達への思いも徐々に変化していく。
そういうのが見てて楽しかった。
そもそも、安達のしまむらへの思いを恋愛感情と呼んでいいのか、かなり議論の余地のある所ではあると思う。
このあたりの表現が丁寧で、原作ラノベと聞いて納得した。
とにもかくにも、右肩上がりに良くなっていった良いアニメでした。
おちこぼれフルーツタルト
きらら枠。
女の子たちがアイドルグループを結成してうんたらかんたら。
登場するキャラクターほぼ全員が性癖歪んでるやべぇアニメ。
割と低予算なのかなと思うところはあるけれど、ところどころ工夫を感じる。
ダンスパートが結構よくできてて、ぬるぬる動くというのではなく、止め画をカメラワークでごまかしつつ、サビの重要なとこはしっかり動かしていて、良かった。
キャラの服もなんかいい感じにごまかしてた。
安定して面白かった。
はゆが癒し。
魔王城でおやすみ
サンデー連載中の作品。
動画工房。
魔王城にさらわれた人間の姫が、やることがないのでより良い睡眠を追求する、という話。
と聞くと面白くなさそうだが、そこでの魔物との掛け合い、姫の言動が面白い。
また、ワンパターンになりがちな展開を定番のRPGの雰囲気に合わせたり、萌えを強調することで、ごまかしている。
さらに、原作漫画の話の順番がシャッフル、再構成され、1話のまとまりがかなり良くなっている。
アニメとしての出来は相当いいと思う。
安定して面白かった。
神様になった日
面白い、面白くないというより、駄作。
私はkey作品めちゃめちゃ好きなんですが、擁護できませんでしたね。
ネットを見てると、key作品を見たことない人は序盤のギャグについていけず、key作品見たことある人はギャグからシリアスへの転換期でドロップアウト、という感じでした。
簡単に駄目だと思った点を箇条書きにすると、
・根本の原因として、ギャグとシリアスの境界線がわかりづらかったこと。
・結果、視聴者はシリアスに頭を切り替えるタイミングを失って、終盤ツッコみながら、粗探ししながら見るという方向に態度をシフトしてしまったこと。
・また、その弊害として圧倒的な感動で、色んな矛盾や疑問を押さえつけられなかったこと。
その他
・key作品固有のファンタジー感がない。
・考察したけど意味なかった。
・サブキャラの影が薄い。
・これらの背景として、そもそも期待値が高すぎた。
少し擁護すると、序盤のギャグは最高に笑えたし、最終回のシリアスはkeyらしい終わり方でよかった。
音楽も良かったし、作画も安定してた。
イザナミさんのシリアス回はちょっとうるっとした。
でも駄作でした。
麻枝准先生の次回作にご期待ください。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ
3期。
これまで戦ってきたモンスターたちに心が芽生え、言葉をしゃべるようになったら?という所で話が展開される。
そしてモンスターのフィーネと主人公ベルの関係性を軸に、ベルの葛藤が描かれる。
1期2期とも見ているのであれば、是非にとすすめたい。
最終話の戦闘シーンは作画がよく、迫力もあった。
ただどうしても3期ということもあってこれまでのキャラクターとの関係性は希薄になってしまっていたのは気になった。
特にベルが自ら憧れとするアイズ・ヴァレンシュタインとの関係性はもう少し描いてほしかった。
無難に面白かった。
魔法科高校の劣等生 来訪者編
2期。
物語の根幹として登場する「パラサイト」っていうのが本当にわからなかった。本当に。
正直雰囲気で楽しんでたし、お兄様が女の子たちに囲まれてるのを見てニヤニヤしてただけ。
1期(全26話)を見てまで人にすすめられるかというと微妙。
けれども、1期見たのであれば2期も見た方が良いと思う。
無難に面白かった。
無能なナナ
能力もので学園もののサスペンス、できれば事前情報なしに1話を見てほしい。
1話が面白いと思ったらハマる可能性はあると思う。
基本的な展開は「実は…!」の連続でワンパターンと言えばワンパターン。
逆張りとしとけば、おおよそ展開がわかってしまう。
ただ、新たなキャラクター、新たな能力が明らかになっていくのは王道におもしろいし、逆張りしてても驚かされるときは驚かされる。
おそ松さん 第3期
3期。
1期2期とのつながりは恐らくなかったと思う。
嘘松の元ネタ。
久々に見たらギャグに慣れるまで結構つらかった。
慣れたらくすっと笑えることもあって、後半は割と楽しめたかなという感じ。
序盤に出てきた人工知能の新キャラが結構好きで、3期の肝になるのかなと思ったら、中盤全然出てこなくて悲しくなった。
くまクマ熊ベアー
引きこもりの主人公ユナが異世界に転送される。
それまで人と関わってこなかったのが、異世界で他人と関わるようになって初めて自分の居場所を見つけることができた!というのが全体の流れ。
個々の話の展開はワンパターン。
主人公ユナが、異世界で自分のQOLをあげるために奔走していたら、それがいつの間にか周りの人間の役に立ってました、の繰り返し。
つまり、また俺なんかやっちゃいました?の連続。
個人的には4話でユナがフィナの母親の病気を治したのが気にくわない。
あそこで絶望感じてくもってほしかった。
EDは好き。
まえせつ!
幸せになれませんでした。
らき☆すたの作者が関わってると聞いて、ウッキウキで見たら虚無でした。
素人の女の子たちが漫才コンビを組んでなんばグランド花月を目指す!という話自体は分かりやすくていいと思う。
でも、漫才が面白くない。
アニメと漫才って相性良くないのかなあと思いました。
間の取り方とか、よく新喜劇をテレビで見てるからどうしても比べてしまうのかも。
芸人のCVが声優じゃなくて本物の芸人なのも、なんとなくうーんって思っちゃった。
あと、画に変化がないのもきつい。
デフォルメ絵とかもなければ、エフェクトも少ない。
キャラの顔面のドアップが多い気がした。
Cパートでキャラのお風呂シーンが流されることが結構あって、お風呂シーン流しとけばオタクは満足するんやろ、って言われてるみたいで悲しかった。
OPの台詞が毎回変わってるのは細かくていいなと思ったし、観光パートは結構好きでした。
後、最終回でタイトル回収したのはめっちゃ感動的でした。
神達に拾われた男
過労死で異世界転生。
転生前の知識を使って、ピザ作ったり、洗濯屋始めたり。
手なずけたスライムを使って問題を解決したり。
その行動原理は、転生先の人たちには自分がブラック企業で味わったような辛い苦労はしてほしくない!という点で一貫している。
まあでも、よくあるやつという以外無いです。
虚無。
いわゆる俺TUEEE系ではないのは評価できるかな、という感じ。
100万の命の上に俺は立っている
別マガで連載中。
異世界転送。
異世界でクエストをクリアしていき、クリア出来たら現実世界に戻ることができて、失敗で現実の死、みたいな。
正直あんま面白くない。
まず、主人公の性格がクズなのが見ててつらい。
でも、話全体を通して主人公がクズであることを貫き通したのは良いと思う。
あと、クエスト失敗で死という状況が緊張感を以て伝わってこないのも良くない。
既に決まっている2期に関して言うと、この1期後半で示唆された、主人公たち以外の異世界転送者の存在、世界の成り立ち、といった謎が2期以降明らかになるのであれば、面白くなる可能性はあるかもね、という感じ。
・最後に
全体として、今期は良作多めという印象。
ただ好みはかなり分かれそう。
アイドル物が好きなら、虹ヶ咲は間違いないし、百合が好きなら安達としまむらが刺さるでしょう。
そのなかで、私には魔女の旅々が刺さったというだけの話。
他にも、体操ザムライとかは評判いいので、機会あれば見たいですね。
来期は、のんのんびよりとゆるキャン△の”きらら頂上決戦”が見られるらしいので楽しみです。
では。